スカイ・クロラを今更見てみた

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スカイクロラ
押井守作品はずっと見ようと思っていつつ、全然見てなかったのだけれど、スカイクロラで初体験。

かなり引き込まれた。

世界観が独特で見たことない感じで、気になって押井さんがこの映画についてみっちり語ってくれている本を買ってしまった。


なるほどなーと思った。

たとえ永遠に続く生を生きることになっても、昨日と今日は違う。木々のざわめきや、風の匂い、隣にいる誰かのぬくもり、ささやかだけれど、確かに感じることのできることを信じて生きていく...。
そうやって世界を見れば、僕らが生きているこの世界は、そう捨てたもんじゃない。同じ日々の繰り返しでも、見える風景は違う。そのことを大事にして、過酷な現代を生きていこう。
僕はこの映画を通して、今を生きる若者たちに、声高に叫ぶ空虚な正義や、紋切型の励ましではなく、静かだけれど確かな「真実の希望」を伝えたいのです。
アニメはいかに夢を見るか』押井守 P.10~11

結局、何がいいか。
それは企画書にも書いてあるように、
この現代に感じる虚無感のようなものをそのまま見せてくれて、「あなたの考えは間違っていないよ」とまず同調してくれていることにあると思う。

ただ、それだけでもダメなことを教えてくれている。繰り返し生まれ変わってくる仲間たち。永遠と続く虚無な日々。動き出さなければならない。虚無な世界だとしてもとりあえず踏ん張って生きてみなければならない。

その上で、そっと語りかけてくれる。
死(不幸)を覚悟の上で何かに当たらないと、生の充実は感じられないと。不幸を覚悟で生に当たるから、日々の些細な幸せを感じることができる。不幸になってもそれも人生。これもいいもんだぜって。とりあえず生きてみようぜみたいな。


そんな感じのする映画。実はとてもシンプルなことを言おうとしているだけなのかも。

好き嫌いは結構別れるかもしれないけれど、個人的にはかなりディープインパクトな作品でした。

宮崎映画よりもグサッと刺さってくるかもしれない。だって宮崎アニメには濡れ場とかないしね。

戦意

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